追客が「営業マン任せ」になっている車屋が抜けている視点

中古車販売店 追客の仕組み作り

しつこい電話は、営業マン個人の下手さの話じゃない

これは、前の記事で話した「お帰り商談キット」を渡すことが大前提になります。その上で、追客の話をすると、多くの車屋さんが陥っている問題は、実は営業マン個人の下手さの話じゃないんです。会社としての仕組みが抜けていることが原因なんですよね。

お客さんからしたら、しつこく「その後どうですか?」って電話やメールが来るのは、正直うざいですよね。だから電話が来ても出ない人も多いんです。営業マンは何度もかける、さらに無視される、そして音信不通になる。この光景、何度も見てきました。

これを「あの営業マンは電話の仕方が下手だ」で終わらせてしまう経営者は少なくありません。でも、そもそもの原因は、帰られ際に何を確認するべきか、会社としてルール化されていないことにあります。

なぜ、追客が「営業マン任せ」になってしまうのか

商談が決まらずにお客様が帰られる時、何を約束として取り付けておくか。これが個人の判断に委ねられていると、営業マンによって対応がバラバラになります。ベテランはうまく約束を取れても、経験の浅い営業マンは、何も約束できないまま「では検討しておいてください」で終わらせてしまう。

すると、追客のタイミングも内容も、営業マン個人の感覚頼みになります。感覚に頼っている以上、うまくいく人といかない人の差が、そのまま会社の成約率の差になっていくんです。

個人任せの追客が、会社にもたらす損失

これを放置していると、会社としていくつかの損失が積み重なっていきます。

まず、広告費をかけて集めたお客様が、フォローの仕方一つで機会損失になります。せっかくお金をかけて来店してもらったのに、追客が空回りして、そのまま他店に流れてしまうケースです。

次に、営業マン自身の疲弊です。約束もないまま催促の電話をかけ続けるのは、精神的にかなり負担がかかります。この負担が積み重なると、営業という仕事自体への意欲が下がり、最悪の場合、離職にもつながります。

そして、成約率のばらつきです。追客がうまい営業マンとそうでない営業マンの差が、会社全体の数字に、そのまま反映されてしまいます。

経営者がやるべきは、「帰られ際の約束」をルール化すること

ここで経営者がやるべきなのは、営業マン個人の追客スキルを鍛えることではなく、帰られ際に何を約束として取り付けるかを、会社のルールとして決めてしまうことです。

具体的には、「期限を区切った返事待ち」か「再来店アポの確定」、このどちらかを必ず取り付けるというルールにします。そして、これができたかどうかを、報告の中で店長が必ず確認する。営業マンの感覚に任せず、会社としてチェックする体制を作るということです。

約束が取れていれば、その日をリスト化して、会社としてフォローの予定を管理できます。営業マン個人の記憶力や気配りに頼らない、追客の仕組みになっていくわけです。

ルール化してから、現場で変わったこと

実際にこのルールを徹底してから、社内で明らかに変わったことがあります。営業マンが「催促の電話をかけるのが憂鬱だ」と感じることが、ほとんどなくなりました。

約束していた期限が来て連絡するのは、催促ではなく確認なので、心理的な負担がまったく違うんです。お客様側も、約束していたことなので、電話に出やすくなります。

もう一つ大きかったのは、反論処理も含めて営業マン個人任せにせず、経営者として追客の状況を数字で把握できるようになったことです。

「今月、約束を取り付けられた商談は何件あって、そのうち何件が再来店や成約につながったか」を追えるようになると、追客の精度そのものを、改善していけるようになります。営業マン任せのままでは、この数字自体が見えてきません。

個人の営業力に頼らない体制へ

追客がうまくいくかどうかを、営業マン個人の資質やセンスに委ねている限り、会社の成約率は安定しません。帰られ際の約束をルール化し、それを店長がチェックする。この体制を作ることこそ、経営者としてやるべき仕事だと感じています。

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