車販売1台あたりの利益を底上げする考え方

中古車 1台利益

月20台売って、粗利300万円。それでもお金は残らなかった

創業した頃、カーセンサーとグーネットに掲載していました。この媒体で集客するには、他店より1万円でも安く掲載するしかありません。必然的に、薄利でやるしかありませんでした。

当時、ミニバンの中古車で、1台あたりの粗利は15万円ほどでした。月に20台売れれば、15万円×20台で粗利300万円です。ただ、そこから家賃、広告費、人件費を払っていくと、正直、ほとんどお金が残りませんでした。

休みもなく、死ぬほど働いているのに、手元にお金が残らない。当時は、ただただ疲弊していました。

「台数を増やす」ではなく「1台の粗利を増やす」という発想

あるとき、こう考えるようになりました。同じ20台の販売でも、1台あたりの粗利を倍にできたらどうなるだろう、と。

1台15万円が30万円になれば、月間粗利は300万円から600万円になります。計算上は、それだけの違いです。

そして気づいたんです。1台15万円のまま、販売台数を20台から40台に増やすのは、現実的に無理がある。でも、粗利を倍にすることなら、できそうな気がする、と。

粗利を上げるには、付加価値が必要だった

粗利を上げるということは、販売価格を上げるということです。そのためには、お客様に納得していただける付加価値が必要でした。

そこで、車の質、整備の質、保証の質、接客の質を、一つずつ高めていきました。仕入れる車の状態にこだわり、整備をきちんとかけ、保証を手厚くし、接客も丁寧にする。値段だけでなく、価値で選んでもらえる状態を目指したんです。

 でも、ポータルサイトでは全く伝わらなかった

ところが、ここで壁にぶつかりました。カーセンサーやグーネットに、そのまま掲載しても、反応はほとんどありませんでした。

「安心して乗れる、程度の良い中古車です」と説明しても、まったく反応がない。付加価値を高めた分だけ、お客様に伝わっている実感が欲しかったのですが、それがまったくない。想いが伝わらないもどかしさに、正直、悔しい思いをしました。

自社メディアに発信の場を移したことで、伝わり始めた

ここから、カーセンサーやグーネットに頼るのではなく、自社のホームページやブログ、SNSで発信する方向にシフトしていきました。価格だけが並ぶポータルサイトでは伝わらなかった「なぜこの価格なのか」「どんな価値があるのか」という部分を、自分たちの言葉でじっくり伝えられる場に移したんです。

経営者として、先に考えるべきなのは台数より1台あたりの粗利

台数を追う経営は、体力の限界がすぐに来ます。20台を40台にするには、人も時間も倍以上必要になります。でも、1台あたりの粗利を上げることは、仕入れ・整備・保証・接客・伝え方を見直すだけで、今の販売台数のまま実現できる可能性があります。

「もっと売る」より先に、「1台からどれだけ残せるか」を考える。これが、私自身の経営を大きく変えたきっかけでした。

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