カーセンサーとグーネット、月に何十万も払っていた頃の話
正直に言うと、私も昔は「広告さえ攻略すれば儲かる」と信じていました。
ラインアップを創業して間もない頃、掲載していたのはカーセンサーとグーネット。月に何十万円も広告費を払って、そこから来る反響だけを頼りに商売をしていました。今思えば、集客のことしか考えていなかった時期です。
ただ、実際にやってみて分かったことがあります。それは、とにかく安くしないと反応が取れないということでした。
他店より1万円安くしないと売れない、という罠
ポータルサイトの一覧画面は、基本的に価格順に並びます。だから、他店より1万円でも安くしないと、そもそもお客様の目に留まりません。
でも、こちらが1万円下げれば、他店もさらに1万円下げてくる。その繰り返しです。気づけば、限界まで粗利を削って掲載するのが当たり前になっていました。
これが、いわゆる「価格競争の消耗戦」です。多くの車屋さんが、程度の差はあれ、同じ道を通っていると思います。
安売りのしわ寄せは、どこに行くのか
粗利を削れば、当然そのしわ寄せがどこかに出ます。私の場合は、こういう形で表れました。
- 状態の良い車を仕入れる余裕がなくなる
- 整備や保証にお金をかけられなくなる
- 車の仕上げ(クリーニングや小傷の補修)にコストをかけられなくなる
結果として、「安かろう悪かろう」の車になっていく。分かってはいても、価格を下げ続けないと反響が取れないので、抜け出せないんです。
「低価格高品質」という、ちょっとした嘘
一番きつかったのは、ここです。
正直に「価格を抑えるために整備や仕上げのコストを削っています」と書いたら、誰も買ってくれません。だから、広告では「低価格・高品質」を謳う。実際にはどちらかを犠牲にしているのに、そう見せる。
これが、だんだん嫌になってきました。商売として苦しいのはもちろんですが、それ以上に、お客様に対して正直でいられないことがしんどかったんです。
なぜ「集客を頑張る」だけでは利益が残らないのか
今振り返ると、この時期の私は、問題の場所を間違えていました。
「反響が来ない=広告が足りない」と思い込んで、広告費をさらに増やそうとしていたんです。でも本当の問題は、広告の量ではなく、価格でしか戦えない状態に自分を追い込んでいたことでした。
来店数や反響を増やすことに全力を注いでいる車屋さんほど、実はこの罠にハマりやすいと感じています。集客を頑張れば頑張るほど、価格競争も激しくなり、粗利はどんどん薄くなっていく。忙しいのに、手元にお金が残らない状態です。
心当たりのある方は、少なくないのではないでしょうか。
集客ではなく、別の場所に答えがあった
この状態から抜け出せたきっかけは、「集客の量」を追うのをやめて、来店してくれたお客様一人ひとりから、いくら残せるかという発想に切り替えたことでした。
来店数を今より増やさなくても、成約率と粗利率という、たった2つの数字を変えるだけで、利益は大きく変わります。実際に私自身、社員5人の会社で、来店数をほとんど変えないまま、月間粗利を400万円から1,200万円まで伸ばした経験があります(月間+900万円、年間にすると+1億800万円です)。
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