こんにちは、野瀬です。
整備工場の経営を続けていると、誰しも一度は考える課題があります。
それは、「このまま整備だけに依存していては、先細りしてしまうのではないか」
車検や整備の収益は年々圧迫され、業界全体が縮小しているのは事実です。
だからこそ、多くの整備工場が「車販の強化」に取り組み始めています。
しかし、実際に車販を伸ばそうとした時、最初に壁となるのは「人」です。
整備士を営業に回すのか、新しく営業マンを雇うのか?
どちらを選んでも共通するのは「教える仕組みがない」という現実です。
整備士上がりの社長自身が感覚で売ってきたため、部下に伝えようとすると言葉にできない。
結局、属人的な営業に頼らざるを得ず、再現性がないまま数字が上下してしまう。
これが多くの工場で起きていることではないでしょうか。
結局、「誰か一人の力」に頼らざるを得ない体制では、会社としての成長に限界が訪れます。
では、この属人化の壁をどう乗り越えればよいのでしょうか。
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属人化を脱却することで会社は強くなる
整備工場の車販が伸び悩む最大の原因は「特定の人にしかできない営業」に依存してしまっていることです。
トップ営業マンがいなくなれば数字は一気に落ちます。
社長が現場に出なければ成約が取れない。
そんな構造では、どれだけ短期的に売上が立っても未来の安心はありません。
一方で、営業を仕組み化できれば状況は一変します。
誰が接客しても一定の成果を出せるようになり、会社全体の営業力が底上げされていきます。
ここで大切なのは「センスや経験に頼らない」ことです。
仕組みという型に沿って行動するからこそ再現性が生まれ、結果にブレがなくなるのです。
属人化から脱却し、再現性を持った営業へ。
これこそが、整備工場が車販を伸ばすために避けて通れない道です。
強い組織に変貌できるかどうかは、ここにかかっていると言っても過言ではありません。
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ノウハウを社内に資産として残す
営業の仕組み化がもたらす最大の効果は「ノウハウが社内に資産として残る」ことです。
今のままでは、整備士が営業に挑戦しても、営業マンを新しく雇っても、成果の出方はすでに感じていると思いますがバラバラです。
経験値や勘の差が成否を分けてしまいます。
そこで必要なのが、仕組みの導入です。
来店から成約までの流れを明確にし、どの順番で説明をし、どの資料を見せ、どんな言葉を添えるのか。
これを型として残し、社内全員で共有する。成功体験を個人の中に閉じ込めるのではなく、仕組みに変えて残すことで、誰がやっても成果に近づけるのです。
さらに大切なのは改善です。
接客の中でどの言葉にお客様が反応したのか、どの説明で信頼を得られたのかを振り返り、成功パターンを更新していく。
これを繰り返すことで、営業の仕組みは単なるマニュアルではなく「成長する資産」になります。
社員が入れ替わっても会社の力は落ちず、むしろ成果は積み上がっていく。
この体質転換こそが、本当の意味での強い経営基盤なのです。
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感覚経営からの脱却が未来を切り拓きます
「自分は感覚でやってきたから教えられない」
そう口にする社長は少なくありません。
整備士あがりの社長にとって、営業は学んだものではなく、経験や勘でやってきたものだからです。
ですが、その感覚に依存している限り、営業のノウハウは会社に残らず、後継者や社員に引き継がれることはありません。
一人の感覚や勘に頼る会社は、必ず限界を迎えます。
逆に、仕組みを構築できる会社は、人が変わっても成長を続けられます。
営業の仕組み化は、単なる売上アップのための戦術ではなく、会社を未来に繋ぐための戦略です。
ここを見誤れば、今はなんとか売れていても、10年後に同じように続けられる保証はどこにもありません。
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整備×車販で10年、20年未来も続く会社に
車検や整備だけでは収益が年々厳しくなっていきます。
それは業界全体の共通認識です。
だからこそ、多くの工場が車販を強化しようとしています。
しかし、ただ車を仕入れて並べるだけでは未来は変わりません。
売り方を仕組み化し、誰でも成果を出せる体制を作って初めて、これから10年も20年も続く経営が実現するのです。
整備に強い会社だからこそ、車販でも信頼を得られます。
その信頼を、たまたま上手い営業トークで支えるのではなく、誰がやっても再現できる仕組みで裏付ける。
これこそが、整備工場が「10年先も、20年先も続く会社」に変わるための唯一の方法です。
未来を守るのは、感覚でも根性でもなく、「仕組み」です。
属人化を脱却し、営業を仕組みに変え、再現性のあるやり方で、誰がやっても変わらない売上を作ることができる営業マンを育成することができるのです。
その決断が、整備工場の未来を大きく変えていきます。
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