こんにちは、野瀬貴士です。
「ウチもそろそろ、車販売を本格的に始めようと思ってるんです」
「車検や修理だけじゃなく、販売もできたら売上も上がるはずなので」
そんな思いから、車販売をスタートしていく整備工場さんは多いと思います。
まずは、FC などに加盟し、車販売をスタート。
カーセンサーやグーなどにも登録しお客様は一応は来場するのに実情は、思ったほど売れない。
FC本部に相談したら広告やチラシを出して集客しましょう!と言われやってはみるもののなかなか結果につながらない。
確かに、整備工場が車販売をすることで、整備も含めて売上アップにつながる可能性は大いにあります。
実際、車両販売を始めることで売上が倍増した工場もあります。
しかし一方で、車販売に手を広げたことで現場が崩れ、結局販売も整備も中途半端になってしまった…というケースも後を絶ちません。
その原因の多くは、「よし、まずは集客だ!」と、一番最初にお客様を増やすことに手をつけてしまうことにあります。
今回は、整備工場が車販売をスタートする際に、なぜ集客に優先的に取り組むと失敗に繋がるのか、そして本当に必要な準備と順序についてお伝えします。
「まずは車を売る相手を集める」(集客)は危険な思考
車を販売するなら、当然「買ってくれるお客様」が必要です。
そのため、多くの整備工場がまず、
- ホームページに「販売」ページを追加する
- カーセンサーやグーネットに出す
- チラシを作って地域に配る
- LPを作って広告を回す
といった「集客施策」に着手しがちです。
ところがこの時点で、販売のための仕組みである営業マンの育成や動線、現場の体制が整っていないまま集客を始めると失敗を招きます。
- 「車あるって聞いたのに在庫が無い」
- 「商談できる人がいない」
- 「見積もり対応が遅い、段取りが悪い」
- 「整備の作業と販売がバッティングして現場がまわらない」
つまり、「売れる準備」が整っていないまま集客をすると、せっかく来たお客様に「なんか不安」「ここで買って大丈夫かな」と思われてしまうのです。
これが、売上につながらない集客の典型です。
車販売は「仕組みビジネス」です
整備業は、現場で腕を振るう「職人型ビジネス」がベースです。
一方、車販売は、
- 仕入れ(在庫戦略)
- 売り場(展示・情報掲載・商談スペース)
- 接客(販売スクリプト・提案力)
- 契約業務(ローン・書類対応)
- アフターフォロー(点検、車検誘導)
というように、仕組みを回すビジネスモデルです。
このギャップに気づかず、「車を数台並べておけば、そのうち売れるだろう」と始めてしまうと、現場も売上もチグハグな状態に陥ります。
つまり、整備の延長で販売を始めるのではなく、「販売業は別物である」と理解したうえで準備を進める必要があるのです。
そして、最も重要なことは、どんな社員が接客しても「売れる」営業の仕組みを社内で持っていることが売上アップには必要です。
これは、集客を考えるより先に構築する必要があります。
集客の前に整えるべきことは誰がやっても同じような売上を作れる営業マンを育てること
整備工場で車販売を始めたら営業は独学だったり、全く営業をしたことないスタッフが営業をして販売をしている。
これではいくら集客を頑張っても売れませんよね。
そこに気づき、営業マンを雇ったとしても整備士あがりの社長が多いため、その営業自身を社長が指導することはできません。
なので、雇った営業マンが売れる営業マンではなければ当然ながら大きな売上にはつながりません。
仮にいくら売れる営業マンをたまたま雇ったとしても、その営業マンが辞めてしまっては一気に売上は下がってしまいます。
つまり、「売れる準備」とは何か?というと、誰がやっても同じような売上を作れる営業マンを育てることなんです。
そして、それは、社長が「売れる仕組み」を導入する決断をすることが、集客よりも前に大切な「売れる準備」です。
「営業の仕組み」を導入すれば、すぐに営業マンを雇うのではなく、既存の社員をお客様に信頼されて、感謝される「売れる営業マン」にすることも可能になるのです!
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集客の前に整えるべき「営業の仕組み」5つの基盤
整備工場が車販売に取り組む際、「とりあえずお客さんを呼んでみよう」と集客から始めるのは大きなリスクです。
なので「売れる営業の仕組み」をまず最初に構築することが重要です。
まず整えるべきは、お客様が自然に購入まで進む「営業の仕組み」です。
それは大まかに以下の5つの要素で構成されます。
営業の仕組み5ステップ
- 導線をつくる
- 接点を増やす
- 接客の体制を整える
- 提案の精度を高める
- 契約まで安心して進める
この仕組み整えていくことが集客を最初にするよりも大事なのです。
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この仕組みが整っていれば、無理なセールスや過度な集客をしなくても、販売台数は着実に伸びていきます。
集客は「最後の加速装置」です。
まずは、アクセルを踏んでも崩れない営業の地盤を築いておきましょう。
もし、集客しても結果が出ない!と感じているのなら、まずは「営業の仕組み」を構築してみませんか?
集客よりもあなたの会社にとって資産になる仕組みです。
営業の仕組み化ってなに?
と少しでも気になった方は、ぜひこちらを一読くださると嬉しいです。
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