こんにちは、野瀬です。
先日ご相談いただいた社長のお話。
社長は整備しか出来ず、車販に関しては社員10名のうち売上の9割をトップ営業マンが稼ぎ出している。
まさに「一人の力」に頼りきっている会社の典型的なケースでした。
社長としては「右腕が欲しい」というのが相談内容でしたが、実際に課題を深掘りしていくと、右腕人材よりも優先すべきことが見えてきます。
それは「仕組みとして営業スキルを均一化すること」です。
トップ営業マン依存は、会社にとってリスクの塊
どの業界でも「スター営業マン」と呼ばれる存在がいます。
圧倒的な実績を出し、会社の売上の大半を担う人材です。
しかし、その人物に会社全体が依存してしまうとどうなるか。
今回のケースでは、トップ営業マンが売上の9割を稼ぎ出している。
裏を返せば、この営業マンが辞めれば会社の売上は1割しか残らないということです。
これは「いつ爆発するか分からない爆弾を抱えて経営している」のと同じです。
さらに厄介なのは、この営業マンが社長すらコントロール下に置いてしまっている点。
ミーティングで気に入らなければ悪態をつき、ライバルになりそうな人材を潰す。
これでは社長が経営を主導できず、会社全体が人質に取られている状態です。
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社長に必要なのは「右腕」より「仕組み」
多くの社長は「自分の代わりになる右腕が欲しい」と言います。
確かに、自分の動きを理解してくれる幹部は重要です。しかし、このケースで本当に必要なのは右腕人材ではありません。
なぜなら、今の環境で右腕を据えたとしても、トップ営業マンが潰しにかかるからです。
つまり「右腕が育たない仕組み」になってしまっているのです。
必要なのは「個人の力に依存しない営業の仕組み化」です。
営業の流れを標準化し、誰でも一定の成果を出せるようにすること。
これができなければ、トップ営業マンがいなくなった瞬間に会社が崩壊してしまいます。
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営業を仕組み化する3つの視点
では、どうやって営業を仕組み化するのか。大きく分けて3つの視点があります。
- 見込み客の獲得方法を標準化する
広告・紹介・問い合わせ対応など、「新規客をどう集めるか」を仕組みに落とし込みます。トップ営業マンが個人の人脈や独自の手法で集めている場合、他の営業マンには再現できません。誰でもできる集客導線を作ることが第一歩です。 - 商談の流れをテンプレート化する
「どの順番で説明し、どのタイミングでクロージングするか」を明文化します。営業トークの属人化をなくし、台本やマニュアルに落とすことで、経験の浅い営業マンでも同じ流れで成果を出せるようになります。 - 成果の可視化とフィードバック
成約率・来店数・追客の数値を毎週見える化し、社長や上司がフィードバックを繰り返すこと。これにより「なぜ売れたのか」「なぜ売れなかったのか」が言語化され、営業スキルが全員に浸透していきます。
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営業マン育成は「仕組み」にすることで時間短縮ができる
多くの社長が「人材を育てよう」と考えます。しかし、教育や育成は時間も労力もかかりますし、人に依存する限り再現性は担保できません。
一方、「仕組み」は一度作ってしまえば人が入れ替わっても回り続けます。
極端な話、営業マンが変わっても売上が安定する会社こそ、強い会社です。
今回の社長にとっても、本当にやるべきことは「誰でも売れる仕組み」を作ること。
その上で、仕組みを理解し運用できる幹部(右腕)を育てれば良いのです。
順番が逆になってはいけません。
社長の右腕よりも「営業の仕組み化」が最優先
売上の9割を一人の営業マンが担っている状況は、一見「頼もしい」ようで、実は会社にとって最大のリスクです。
社長自身もその営業マンに頭が上がらない状態では、経営を主導できなくなってしまいます。
だからこそ必要なのは、「右腕探し」ではなく「営業の仕組み化」です。
仕組みで営業スキルを均一化し、誰がやっても成果が出る状態を作ること。
これができて初めて、社長は本当に信頼できる右腕を育てられるのです。
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