粗利が下がる、3つのパターン
コンサル先を見ていると、粗利が下がり続けている会社には、大きく3つのパターンがあるなと感じています。
1つ目は、売れ残った車の価格を、5万円下げ、また10万円下げ、っていうのを繰り返していくパターンです。1台1台の値下げは小さくても、これを繰り返していくと、平均粗利ってどんどん下がっていくんですよね。
2つ目は、カーセンサーやグーネットに格安で掲載するために、そもそも価格設定自体が薄利になっちゃっているパターン。仕入れの段階から、あまり利益を乗せられない値付けをしているケースです。
3つ目は、値引きが多いパターンですね。値引きしないと決まらない、という状態が当たり前になっていて、1台あたり5万円とか10万円を、毎回のように値引きしてしまっている。これも、じわじわ粗利を下げていく大きな原因です。
特に、値引きのパターンは気をつけたいところです。1台あたり5万円、10万円って、単発で見るとそこまで大きな痛手には見えないかもしれません。
でも、これが毎月のように積み重なっていくと、年間で見た時にはかなりの金額の目減りになるんですよね。1台ごとの値引き額を、経営者自身が数字でちゃんと把握しておくこと、これがまず最初の一歩だと思います。
改善できるものと、そうでないもの
この3つのうち、経営者の努力で改善できるものと、そうでないものがあります。
売れ残りを減らすこと、値引きを減らすこと。これはつまり、販売力を強化するということです。そのためには、車の値引き交渉をスマートに断る営業の考え方でもお伝えした通り、営業マンの育成と、それを支える仕組み作りが必須になってきます。
一方で、カーセンサーやグーネットで安売り路線を取っていて薄利になっているケースは、ちょっと話が違います。これは、コンセプト自体を大きく変える必要があるので、正直、難しいと思います。扱う車や、整備・保証といった周辺サービス全部を見直して、お客様への訴求ポイントも変えていかないといけないからです。
確実に成果を期待できるのは、この2つ
だから、まず経営者が着手すべきなのは、売れ残りを減らすことと、値引きを減らすこと。この2つです。コンセプトを根本から変えるような大掛かりな話じゃなくて、営業力の強化っていう形で、確実に成果を期待できます。
売れ残りを減らすためには、そもそも仕入れの段階で、売れ筋を見極める目を養う必要がありますし、展示してからも、動きが鈍い車には早めに手を打つ判断力が求められます。
値引きを減らすためには、これまでの記事でもお伝えしてきた通り、断り方や代替提案までマニュアル化して、営業マン個人の判断に任せない仕組みが欠かせません。
薄利掲載の路線から抜け出すのは、確かに時間もエネルギーもかかります。安売り経営から抜け出す第一歩と同じように、売れ残りと値引きの2つに絞って着手するだけでも、1台あたりの粗利は着実に良くなっていきます。まずはここから始めるのが、現実的な一歩だと思います。
粗利が下がり続けていると感じたら、まず「うちはどのパターンで下がっているのか」を、経営者自身が見極めることが大事です。原因が分かれば、次に何をすべきかも見えてきます。
1台ずつの粗利を細かく記録していると、こういう下落の兆候にも早めに気づけます。逆に、月ごとの平均額だけをぼんやり見ていると、どのパターンで下がっているのか分からないまま、対策が後手に回ってしまうんですよね。
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