相見積もりで負ける車屋に共通する、経営レベルの弱点

中古車販売店 相見積もり

「負け方」が大事

相見積もりで負けるとき、実は「負け方」が大事なんですよね。

他社と圧倒的な価格差があった場合は、正直、仕方ないと思っています。10万円、20万円という単位で差がついてしまえば、それはこちらの価格設定や条件の問題なので、素直に受け止めるしかありません。

でも、僅差でほぼ同じような条件だったにもかかわらず負けてしまうのは、すごくもったいないんですよね。だって、僅差を上回るくらいの安心感や、今後長く付き合っていきたいと思ってもらえたり、このお店なら任せられると思ってもらえれば、僅差なら普通に選んでもらえるからです。

価格以外の判断材料を、会社として渡せているか

そのために何が必要かというと、これを会社としてしっかり考えていくことが大事なんです。

例えば、うちのお店では、商談の中で営業マンが必ずお客様へこういったことを伝えるようにしていました。

「お客様と長く良いおつきあいをさせていただくことが、当店の一番のこだわりです」
「良いことも悪いことも隠さずに、正直にお伝えさせていただきます」
「買った後の車検や修理など、一生懸命対応させていただきます」

車の営業は、意外と「プライスレスな話」をしていない

こういう、価格に換算できない話って、意外と車の営業はしていないんですよね。値引きの話、サービスの話、車自体の性能の話ばかりです。

だから、お客様の側には、最終的に「どっちのお店で買うのがお得か」という基準しか残りません。値引き交渉に振り回される会社ほど、判断材料が価格しかなくなり、当然、価格勝負になってしまうんです。

相見積もりで僅差の負けが起きるのは、営業マンの説明が悪いというより、そもそも価格以外の判断材料を、こちらから渡せていないことが原因なんですよね。

経営者として、会社の「こだわり」を言語化する

ここを、営業マン個人の話し方の工夫に任せるのではなく、会社として一貫したこだわりとして掲げ、全営業マンにインストールしていくことが大事です。

具体的には、次のようなステップで落とし込んでいきます。

  • 自社が大切にしている価値観を、短い言葉にして明文化する
  • その言葉を、商談の中の決まったタイミングで、必ず伝えるルールにする
  • 営業マン全員が、同じ言葉で、同じように伝えられる状態を作る

言葉にするだけでは、現場で使われるとは限りません。「必ず伝える」というルールにまで落とし込むことで、初めて商談の中で機能するようになります。

言葉と行動が、一致していること

このこだわりを伝える時に、もう一つ大事にしていたことがあります。それは、口先だけの言葉にしないということです。

「良いことも悪いことも正直にお伝えします」と言っておきながら、実際の商談で悪い点を隠していたら、その言葉自体が嘘になってしまいます。言葉と行動が一致しているからこそ、お客様の中に信頼として積み上がっていくんですよね。

だからこそ、このこだわりを掲げる前提として、車の質、整備の質、接客の質そのものが、実際に伴っている必要があります。言葉だけを取り繕っても、いずれお客様には見抜かれてしまいます。

会社としての実態と、伝えている言葉がずれていないか、経営者として定期的に確認しておく価値があると思っています。

この仕組みがある会社は、僅差で負けなくなる

この仕組みを商談に組み込むと、価格以外の部分で、お客様の中に「この店で買いたい」という気持ちを積み上げていけます。相見積もりになったとしても、価格差が数万円程度の僅差であれば、価格以外の理由で選んでもらえる可能性がぐっと上がります。

営業マン個人のセンスや人柄に頼るのではなく、値引きしなくても選んでもらえる会社としての「こだわり」を全員が同じように伝えられる状態を作ること。

これが、相見積もりの僅差で負け続けない会社と、負け続ける会社の分かれ目だと感じています。

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