創業当時、自分がまさに「昭和式経営」だった
正直に言うと、店舗経営を始めたばかりの頃、自分自身がもろに「昭和式経営」でした。
一から十まで自分が把握してないと気が済まない。人の商談にもすぐ首を突っ込む。気合いと根性論を振りかざして、「見て覚えろ」「嫌なら辞めちまえ」みたいな空気で社員を引っ張ってた。今思うと、けっこう怖い上司ですよね(笑)。
昭和式経営が通用していた理由と、今との違い
このスタイル、全部が悪かったとは思ってません。実際、勢いがある時期はそれなりに機能してたんですよ。景気が右肩上がりで、放っておいてもお客さんが来る時代なら、社長のパワーと勢いだけで会社は回る。ライバル店も似たようなノリだったから、それで差がつくこともなかった。
でも、今は状況が違います。人口は減るし、車の選ばれ方も変わったし、価格競争は激しくなる一方。社長一人の体力と勢いだけで乗り切れる時代じゃなくなってきてる、というのが正直な実感です。
何が悪いか、じゃなくて何が続かないか
社長がいないと、現場が回らない
全部自分で握ろうとしてるので、自分がいない場面だと判断が止まる。商談も、細かい対応も、自分の目が届いてないと不安で仕方なかったんです。
社員が、自分で判断できるようにならない
社員からすれば、どうせ社長が口出してくるし、どうせ最後は社長が決めるだろう、って空気になります。それだと社員は自分で判断する機会をどんどん失って、いつまでも受け身のまま。
組織として成長しづらい
社長一人がぜんぶ背負ってる状態だと、会社の成長スピードって、社長一人の体力と時間に制限されるんですよね。社員が3人でも10人でも、社長が全部見ようとする限り、組織としての力は増えていかない。
「1週間、店に出られなかったら」で分かる
昭和式経営かどうか、分かりやすい判断基準があります。1週間、社長が店舗に出られなかったとして、売上や商談の質がいつも通り保てるかどうか。ここで大きく崩れるなら、それは会社の仕組みじゃなくて、社長個人の力に依存してる証拠です。
自分の会社をこの基準で見直したとき、正直、崩れる自信しかなかったです(笑)。一番きつかったのは、自分が忙しすぎて時間が全然ないこと。本来、経営者としてやるべき仕事、戦略を考えたり数字を分析したりする時間が、現場対応に追われて取れなくなってたんです。
抜け出すために考えたのは、たった2つ
そこから、自分が現場にいなくても回る状態を作るために、とことん考えたのは、次の2つだけでした。
1. 売れる仕組み
営業台本、営業補助ツール、ロープレ、フィードバック。この流れで、誰が商談しても一定の成果が出る状態を作ること。
2. 現場が回る仕組み
報連相のルール、業務の優先順位、判断に迷ったときの基準をはっきりさせて、社員が自分で判断できる範囲を広げていくこと。
昭和式経営から抜け出すって聞くと、大きな改革をイメージするかもしれませんが、実際にやったのは、台本を書いて、ロープレの時間を決めて、判断基準を紙に書き出す、っていう地味な積み重ねでした。特別なことは、何もしてません。
経営者として、どこに時間を使うべきか
昭和式経営は、根性や気合いを否定するものじゃないです。ただ、それだけに頼り続けると、社長自身が現場から抜け出せなくなって、会社も社員も、それ以上成長できなくなります。
「売れる仕組み」と「現場が回る仕組み」、この2つに経営者としての時間を使う。これが、昭和式経営から抜け出すための、一番の近道だったと感じています。
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