こんにちは。野瀬です。
売上は上がっているので、今現状は会社は回っている。
エースの営業マンが売ってくれるので安泰だ。
これでエースの営業マンがいなかったら….
「もし、彼が来月、急にスランプに陥ったら?」
「もし、彼がもっと良い条件の会社に引き抜かれたら?」
この喜ばしいはずの数字は、来月も、そして一年後も、本当に再現できるのだろうか?
そんなことを考えると会社の未来を不安に感じてしまう。
このような会社は実は結構多く、ご相談をいただく中でも、「営業マンの成績に差がありすぎてどうやって底上げしたら良いのかわからない」といった問題を抱えている会社も多いです。
売上という「数字」は出ているにも関わらず、会社としての「未来」が全く育っていないという、致命的な問題ではないでしょうか?
トップの営業マン1人に会社の売上が左右されてしまう。
これはとても怖いことです。
できれば、他の営業マンもエース級とは言わないが、彼の70%くらいの精度で営業ができれば良のでしょうが、社長自身がそもそも営業を教えることができない場合が多いです。
なので、再現性のある営業の仕組みを営業マンに教えることができずに、トップ営業マンに頼り続けるパターンが常態化しています。
では、なぜ、あなたの会社の営業は、いつまで経っても再現性を持つことができないのか。
その本当の理由を、今からハッキリと、そして少々厳しくお伝えします。
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あなたが見ているのは、会社の「実力」ではなく、個人の「才能」という名の幻想
まず、社長であるあなたが一番に改めるべきは、その「数字」に対する認識です。
エース一人が叩き出した売上は、決して会社の「実力」ではありません。
それは、特定の個人が持つ「才能」という、極めて不安定で、コントロール不能な要素が生み出した「幻想」に過ぎないのです。
この幻想に浸り、目先の数字達成に安堵し続ける経営こそが、会社の未来を見えないものにしていきます。
なぜなら、「エース依存」という状態は、目に見えないところで凄まじいコストを発生させているからです。
- 他の社員の心が折れていく
エース以外の社員は、どう感じているでしょうか。「どうせ頑張っても、あの人には敵わない」「自分は、エースの数字を補填するための存在だ」彼らはいつしか、自ら考えることをやめ、挑戦することを諦めてしまいます。あなたは、エースの給料だけでなく、他の社員の成長機会とモチベーションという、目に見えない最大のコストを払い続けているのです。
- 会社のノウハウが蓄積されない
エースが売れる「理由」は、すべて彼の頭の中にあります。お客様とのどんな会話が心を動かしたのか、どんな提案が決め手になったのか。その貴重なノウハウは、会社の資産として一切蓄積されることなく、彼個人の経験として留まり続けます。それは、会社の財産を、一人の社員の頭脳という極めて不安定な金庫に預けているのと同じことです。
- 経営が常に「退職リスク」に怯えることになる
結局、最後はこの問題に行き着きます。その数字は、彼がいなくなればゼロになる。あなたの会社の経営は、一人の人間のキャリアプランや人生設計という、あなたにはコントロール不可能な要素に完全に依存してしまっている。これのどこが「経営」と呼べるのでしょうか。
数字は出ている。しかし、来月の数字は約束されていない。
社員は育たず、ノウハウも貯まらない。これが、「未来が育たない」という言葉の本当の意味です。
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再現性がない「本当の理由」とは?
では、なぜあなたの会社は、このような危険な状態から抜け出せないのでしょうか。
なぜ、営業に再現性を持たせることができないのでしょう。
社員の能力が低いから?
業界が厳しいから?
景気が悪いから?
すべて違います。理由は、ただ一つです。
それはあなたの会社に「営業の仕組み」が、ひとかけらも存在しないからです。
売れない社員がいるのは、彼らのやる気がないからではありません。
あなたが、「誰がやっても売れるやり方」、すなわち営業の「仕組み」を用意してあげていないからです。
エースが生まれるのを「才能」や「偶然」として放置し、その成功を組織全体に還元する努力を、社長であるあなたが怠ってきたからです。
営業の仕組みとは、ガチガチのルールで社員を縛り付けることではありません。
むしろ逆です。
誰がやっても、ある一定の高いレベルでお客様に価値を届け、成果を出せるための「勝ちパターン」を会社として標準装備させること。それが、仕組み化の本質です。
この仕組みがない限り、あなたの会社は永遠に、個人の才能という名のサイコロを振り続け、その出目に一喜一憂するだけの、ギャンブル経営から抜け出すことはできないのです。
再現性の高い誰がやっても売れる営業の仕組みで利益率も向上させませんか?
トップのエース営業マン1人に頼っているのではなく、会社の全営業マンが高い成約率を誇り、安売りすることをせずとも、お客様に感謝されて、「あなたの会社から買いたい!」とお客様と信頼関係が結べるようになる。
これだけで、あなたの会社の利益率も向上し、エース営業マンがいつ辞めないか?ということにビクビクすることもなくなるのです。
そのためには、「売れる営業マン」を育てることが必要です。
その方法が、私が提唱している「営業マン育成×仕組み化」なのです。
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目の前の売上から会社の未来を育てる資産を得ることを考えませんか?
あなたの会社の営業に、再現性はありますか?
目先の数字は、エース一人の才能によって、来月も達成できるかもしれません。
しかし、その先に、会社の成長という「未来」はありますか?
社長であるあなたの仕事は、エースの活躍を祈ることではありません。
エースが辞めても、次のエースがすぐに育つ土壌、つまり「営業の仕組み」を創り上げることです。
不安定な数字に怯える日々から脱却し、誰がやってもお客様に喜ばれ、会社に利益が残り、社員が成長し続ける。
そんな、盤石で、再現性の高い未来を育てることこそが、経営者であるあなたに課せられた、唯一無二の使命のはずです。
もし、あなた会社の未来について少しでも不安を感じているのなら、今すぐあなたの会社の「仕組み」と向き合ってください。
未来を育てる仕事は、今日この瞬間から始まるのです。
あなたの会社の未来を描くイメージがより出来る「営業の仕組み化」についてこちらに詳しく書かれています。
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『車屋経営のマル秘戦略』