こんにちは。野瀬です。
中古車業界ではよく「価格勝負」が語られます。
値段を下げれば売れる、在庫を早く回したいなら安くすればいい。
確かに一面では正しい戦略です。
しかし、本当に長く利益を出していけるお店とは、「安く売る」ことではなく、「欲しいと思ってもらえる提案」ができるお店です。
そのカギとなるのが、お客様の「ライフスタイル」に寄り添った提案です。
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「安ければ売れる」は思い込み? 本当に欲しい車は価格だけで選ばれていない
私たちのような地域の販売店に来るお客様は、ネットで周辺の在庫情報を調べ、価格を比較してから来店されます。
だからこそ「ウチは価格じゃ勝てない」と焦る気持ちもよくわかります。
でも、実際に契約に至るケースを振り返ってみてください。
「安いから買った」ではなく、「自分に合ってると思ったから」買われていませんか?
たとえば、
- 「保育園の送り迎えがしやすそう」
- 「家族でキャンプに行ける広さがある」
- 「親を病院に連れていきやすい高さと乗り降りのしやすさがある」
そんな生活のシーンにフィットした車に対して、お客様は価格以上の価値を感じているのです。
車選びの本音は、「生活の不安や不便を解消したい」
車は「モノ」ではありますが、購入される理由は「感情」に根ざしています。
生活に不便を感じている。家族にもっと快適な時間を過ごしてほしい。時間のロスを減らしたい。
不安をなくしたい。
こうした思いが、車を探す原動力です。
つまり、「安いですよ」ではなく、「この車なら、あなたの困りごとを解決できますよ」という提案のほうが、ずっと価値があるのです。
私たち販売側はつい「価格」や「年式」「走行距離」といったスペックの説明に走りがちですが、お客様が見ているのはその先にある「安心」「快適」「自分らしさ」だったりします。
ライフスタイルに寄り添うとは? 実例で考えてみましょう!
たとえばこんな接客の違いです。
A:価格重視の提案
「こちらの軽は令和3年式で走行距離2.5万km。車検2年付きで〇〇万円とお買い得ですよ!」
B:ライフスタイル重視の提案
「お子さんが小さいとのことなので、チャイルドシートの乗せ降ろしがしやすい高さがある車の方が楽ですよ。後部座席がスライドするこのモデルなら、ベビーカーの出し入れもスムーズです」
どちらが「自分のために選んでくれている」と感じるかは明らかです。
Bのように「生活の場面」を想定して話をすることで、お客様の中に「欲しい理由」が芽生えるのです。
車の価値はスペックではなく「体験」に宿る
最近の若い世代は、「モノよりコトにお金を使う」と言われますが、これは車にも当てはまります。
つまり、「この車を買ったらどんな生活になるか」を想像できるかどうかで、購入の意思が変わってきます。
- 雨の日の買い物がラクになる
- 週末に子どもと遠出できる
- 自分だけの空間としてリフレッシュできる
こうした「体験のイメージ」を膨らませられるかどうか。
そこが、安さばかりアピールしている販売店には出来ない、価格では語れない価値のポイントです。
値引き合戦から抜け出すには「言葉の使い方」が重要
ではどうすれば、「生活提案型の販売」ができるのでしょうか?
大切なのは、「伝え方」です。
たとえば、「この車は燃費がいいです」ではなく「ガソリン代が月に数千円浮いたら、その分で家族で美味しいものを食べに行ったりできますよね」と伝えるだけで、全く響き方が変わります。
売りたい機能を語るのではなく、その機能で「どう生活が変わるか」にフォーカスする。
これだけで、価格よりも「欲しい」が勝る瞬間が生まれます。
「誰に売るか」を決めれば、価格ではない勝負ができる
お客様は、車という「モノ」を探しているようで、実は「安心できる生活」「家族との時間」「働きやすさ」を探しているのです。
だからこそ、「誰に」「どんな生活を送ってもらいたいか」を意識した車選びの提案ができれば、値下げせずとも納得してもらえます。
そして、感謝される販売ができます。
このような販売の仕方をあなたの会社の営業マン全員ができるようになればどうでしょうか?
今までは値下げをどれくらいすれば良いか?というクロージング方法から、値下げに頼らずに適正価格で販売してもお客様は喜んで買ってくれるのです。
そんな営業マンをあなたも育てたくはないですか?
それが実現できるのが、「営業マン育成×仕組み化」なのです。
安売りから脱却して利益をしっかり取れる会社にしていきたい!
そうお考えでしたら、ぜひこちらの書籍を読んでみてください。
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