こんにちは、野瀬貴士です。
「安く売らないと買ってもらえない」「値上げしたら客が離れる」と日々悩みながら、薄利多売で疲弊していませんか?
私も独立当初は同じ悩みを抱え、残高30万円まで追い詰められた経験があります。多くの車屋社長が直面するこの問題には、実は明確な解決策があります。
なぜ99%の車屋社長は値上げできないのか
中古車販売店の経営者として17年間黒字経営を続け、年間粗利1億円を社員わずか5人で実現してきた経験から言えるのは、ほとんどの車屋社長が値上げできない理由は以下の3つです
- 値上げしたら売れなくなるという恐怖
- 今までより高い価格で売ることへの罪悪感
- 価値がないものを高く売ることへの抵抗感
最初の2つはマインドブロックであり、3つ目は実は正しい認識です。ただ単に価格を上げるだけでは、売上は下がるばかりか、評判も落としてしまいます。
価値を高めてから価格を上げる「価値向上戦略」
私が実践し、多くのクライアントに教えている方法は「価値向上戦略」です。これは単純な値上げではなく、お客様が喜んで適正価格を払いたくなるほどの価値を提供するアプローチです。
具体的な価値向上の例
- 外装の徹底的な仕上げ:目立つキズ凹みは直しバフで磨きをかけてピカピカに
- タイヤ:残り溝が微妙なら新品交換してから展示
- 内装の丁寧な仕上げ:マット・シートの洗浄、パネル磨き、ドアふちの清掃(全工程に約3時間かけて)
- 手厚い保証:全国対応の1年保証付き ※2年3年プランも用意
- 鑑定書の付与:JAAAなど第三者機関による品質を担保する書類を付与
- 念入りに行う納車前整備:24ヶ月点検をベースに、オイル類全交換、ワイパー交換、快適装備の動作確認など
情報発信が優良客を引き寄せる
このような価値向上の取り組みは、実際に行うだけでなく、ホームページやSNSを通じて積極的に発信することが重要です。車の価値をしっかりと伝えることで、あなたの会社の価値観に共感した優良客ばかりが集まるようになります。
価格だけで選ばない、品質や安心を求めるお客様は、自然とあなたの店に引き寄せられ、必然的に成約率も高くなっていきます。私の経験では、こうした情報発信を続けることで、値引き交渉なしでも70%以上の成約率を維持できるようになりました。
関連記事:【車屋経営者必見】安売り競争から脱却し高利益率を実現する方法を解説。
価値向上が生み出す好循環
この戦略をとることで、以下のような好循環が生まれます:
- お客様は「車そのもの」ではなく「価値」にお金を払う
- 適正価格で購入した顧客は満足度が高く、リピート・紹介につながる
- 車の品質に自信を持って売れるため、セールストークにも説得力が増す
- 価格競争から脱却し、独自の価値を提供する店舗として認知される
机上の空論ではない実績
これは私が実際に17年間実践してきたことであり、年間粗利1億円超え(7年連続)を社員5人で達成した戦略です。大手中古車チェーン店やディーラーでの経験も踏まえ、独立後の試行錯誤を経て確立した方法です。
選択は明白です
「安かろう悪かろう」の路線を続けて薄利で消耗していくか、それとも「価値を高めて高利益率の適正価格」で販売し、お客様に感謝されながら粗利を倍増させていくか。
どちらが持続可能な経営につながるか、答えは明白です。
お客様も、あなたも、スタッフも幸せになれる中古車販売の形があります。それは「価値」を提供し、その対価として「適正価格」をいただくことなのです。
最後までお読みいただきありがとうございました。あなたの車屋経営に少しでもお役に立てばうれしいです。