お客様の一言で、私の営業は変わりました。
私が会社員だった頃。
最初の1〜2年は、典型的な「値引き営業マン」でした。
商談の最後になると、
「今日決めていただけるなら5万円値引きします。」
それでも決まらなければ、
「あと3万円頑張ります。」
そんなクロージングを毎日のようにしていました。
今でも、この営業スタイルの車屋は少なくないと思います。
値引きで逃げられないようにしていました。
当時の私は、
値引きを提示するだけでは終わりませんでした。
「5万円値引きできたら、今日決めてもらえますか?」
「いくらだったら、今決めてもいいと思われていますか?」
そんなふうに、
お客様から「買います」という言葉を引き出してから値引きを提示する。
いわゆるバーターの商談です。
「これなら逃げられない。」
そう思っていました。
でも、ある日…。
あるお客様との商談で、
私はいつものように値引きを提案しました。
すると、そのお客様はこう言ったんです。
「買う買わないは、値引きするしないじゃないから。」
その瞬間、
私は何も言えませんでした。
頭の中が真っ白になりました。
今まで当たり前だと思っていた営業が、
音を立てて崩れた瞬間でした。
私は商談をゼロから見直しました。
その日から、
私は考え方を変えました。
価格で決める営業ではなく、
安心で決めてもらう営業へ。
サービスで決める営業ではなく、
信頼で決めてもらう営業へ。
「どうすれば値引きできるか?」
ではなく、
「どうすれば、この人から買いたいと思ってもらえるか?」
これだけを考えるようになりました。
不思議なことが起きました。
営業スタイルを変えると、
商談が変わりました。
お客様との会話が変わりました。
そして、
結果も変わりました。
値引きをしなくても契約になる。
しかも、
値引き営業をしていた頃より、
成約率は高くなっていったんです。
さらに驚いたのは、
「値引きしてください。」
と言われること自体が、
ほとんどなくなったことでした。
この営業を会社の仕組みにしました。
独立して会社を経営するようになってからは、
この営業を私だけのものにはしませんでした。
営業台本を作る。
ロープレをする。
商談後にフィードバックする。
営業の仕組みを導入し、
営業マン全員が、
価格ではなく価値を伝えられるように育てていきました。
その結果、
値引きに頼らなくても契約できる営業組織になっていったんです。
もちろん、簡単ではありません。
正直に言うと、
値引き営業の方が簡単です。
「安くします。」
と言えば、その場は盛り上がります。
でも、
それでは利益は残りません。
会社も強くなりません。
一方、
価格以外の価値を伝え、
会社や営業マンを信頼していただく営業は、
身につけるまで時間がかかります。
難易度も高いです。
でも、
一度身につければ、
利益も、
成約率も、
お客様との信頼関係も、
すべてが変わっていきます。
まとめ
もし今、
商談の最後に、
「値引きしか武器がない。」
そう感じているなら、
ぜひ一度立ち止まって考えてみてください。
本当にお客様が欲しいのは、
値引きでしょうか。
それとも、
「この人なら安心して任せられる。」
という信頼でしょうか。
私の営業人生を変えたのは、
お客様から言われた、
たった一言でした。
「買う買わないは、値引きするしないじゃないから。」
今でも、この言葉を忘れたことはありません。
最後に、これだけは覚えて帰ってください。
利益が残る会社は、値引きで選ばれる会社ではありません。
「この会社から買いたい」と選ばれる会社です。
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