こんにちは。ナンバーワン自動車販売プロデューサー野瀬貴士です。
車屋業界は新車、中古車含めて大きな業界革新の波が訪れています。
車検などは2024年からは自動ブレーキなど最新の機能に対応した「OBD検査」が加わり、対応した機器を持たない工場では検査できないため、新型車の車検に制約が加わる可能性があると言われています。
車検はすでに電気自動車やハイブリッド車などが増えているためデーィラーに取られて打撃を受けている整備工場もあるでしょう。
そのためなんとか収益の柱となる新規事業を作らなくては!と焦っている会社も多いでしょう。
そのことをコンサル会社やFC加盟会社はよく知っているため、新規事業と題しての説明会などを頻繁にPRしているように感じます。
そんな中お客様から、「野瀬さんこれからの自動車業界は今までのやり方では淘汰されると思うので何か良い新規事業ってありますか?
最近広告などでよく新車リースのFC加盟を見るのですがどうでしょうか?」
と私のところには新車リースのフランチャイズのことをよく聞かれます。
新車リースのFC加盟については以前の記事でも書いたのですが私はどちらかと言えば否定的です。
ですが、なにか新規事業をやらないとこれから先が不安だ!という社長も多いと思います。
私も同じ業界に長年いますのでその気持ちはよくわかります。
そこで、この記事では新車カーリースのフランチャイズは本当に安定した集客と利益確保は可能なのか?を考察してみたいと思います。
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新車カーリースのカラクリとは?
新車カーリースのカラクリを販売する側もその本質をあまりよく理解していないことが多いのではないでしょうか?
カーリースはお客様とのトラブルになるケースも多く、リースする会社側とお客様も理解しないまま「安さ」のみをアピールしてしまっていることが多いように感じます。
では、カーリースのカラクリとはなんでしょうか?
このカーリースについては、店舗経営していた時はユーザーへ向けてブログで注意喚起をしてきました。
その記事にも入れているのですが、月1万円で乗れるといったカーリースの打ち出し方はお客様に大きな誤解を与える打ち出し方で、あたかも、月々の支払いが低額なので負担が少ないという「見せ方」をしています。
しかし実際には月1万円で乗れるケースはほぼ無く、5年~10年の間に毎年ボーナス払い3万~10万を支払わないといけない。
ボーナス払いが無い場合は、月々2万円~3万円になるのは当たり前。
そして5年~10年で完済することは当然なく、買取する場合は大きく残った残価分を支払わないと行けなかったり、解約の場合は解約金が高額になるといったカラクリがあります。
新車でメンテナンスもコミコミと一見良心的でお得に見えますが、お客様を巧妙に騙していることになってしまいます。
これは自動車公正取引協議会でも注意喚起がなされています。
車のプロであれば本来皆さんもわかっているはずです。
これはお客様との信頼関係を崩してしまう行為だと。
ですが、そこまでしても家族や従業員の為にお金を稼ぎたい!という方もいるでしょう。
なので、実際に利益は出るのだろうか?と地方都市を例にシミュレーションしました。
新車カーリースのフランチャイズは本当に安定した集客と利益確保は可能なのか?
実際にこのビジネスで安定した集客と利益確保って可能なのでしょうか?
その地域で突出した台数を出せれば可能ではあります。
ですがライバルも多い状況で顧客は奪い合いです。
利益は最初のうちは出せるでしょうが、5年、10年と続かないと思っています。
詳しくはこちらで「具体的に」書いています。
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目先のお金に飛びついて今まで築いてきた信用を失ってもいいのですか?
私は新車リースのFC加盟での新規事業はお客様を失う覚悟で短期決戦ならいいのかもしれませんが、長期的なビジョンを考えた時には長く続けられないものではないか?と考えています。
その理由は、お客様は最初はお得で新車が買えた!と思うのですがわかりにくい契約があり、そこをお客様は最初の喜びから「騙された!」と怒りを覚える人も多くなってしまいます。
安さ、手軽さのみが最大化された広告を展開している為、結果的にはお客様を騙す行為になってしまっているのではないでしょうか?
それではお客様との長年築いてきた「信頼、信用」が崩壊してしまうことになります。
目先の利益を求めてしまうことでこれからも長期的に繋がっていけるはずの既存客の信用まで失ってしまうかもしれません。
もちろんお客様が新車リースを求めてくる場合もあるでしょう。
そしてもしかしたら成功する会社もあると思います。
ですがその確率は非常に低く少ないのではないかと思います。
もっと家族にも、お客様にも胸を張って喜んでもらえる売り方はあります。
その方法と考え方を学ぶことがこれから激動の自動車業界を生き抜いていくきっかけになるのではないかと私は長年この業界でやってきて強く思います。
今何か変えないといけない。
新しいことを始めないといけない。
そのように考えている社長は多いでしょう。
ですが、その前にもっと「今」を見直すべきではないでしょうか?
皆さんが今まで培ってきた歴史を捨てずに「今」を見直すことで突破口は開けると私は信じています。
具体的にどのような方法で行うのかは、私のコンサルティングですべてお伝えさせて頂いております。