こんにちは。ナンバーワン自動車販売プロデューサー野瀬貴士です。
集客は経営していく上でも必要なことなので、集客アップが売上が上がる方法の最優先事項と考えている中古車販売会社は多いと思います。
そのような会社をターゲットにしているコンサルタントやコンサルティング会社は最近増えています。
私は自社で集客することに成功しましたが、中にはコンサルタントにお願いして集客強化をしている会社も多いです。
その中にはちゃんとしたところももちろんあるのですが、中古車販売会社を食い物とする大手コンサルティング会社もあります。
特に多いのが、マイカーリースや格安軽自動車専門店などのFC加盟とネット広告集客などを抱き合わせてセット販売しているやり方です。
ネット集客ができれば売上は上がる。それができれば確かに売上は上がります。
ですが、少し待ってください。
もし、あなたの会社で集客力アップの為にFC加盟や広告などを活用しようとしているのでしたら、まずはこの記事を読んでからお考えいただけたらと思います。
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大手コンサル会社に集客依頼した中古車販売店が失敗したネット広告の罠
これからお伝えする話は実際にあった事実の話です。
「野瀬さん、倒産間際の中古車販売会社があるのだけど、野瀬さんの力でなんとならないでしょうか?」
こんなメールが私の友人のコンサルタントからありました。
え?どういうことですか?
その友人は、中古車販売会社から相談を受けたのですが、中古車販売や自動車販売の会社なら私の方が専門なので話を聞いてほしいと連絡をくれたのです。
話を聞いてみると、某大手コンサル会社に集客のコンサルティングを依頼したところ、最初は売上が上がって喜んでいたのですが、1年もしたら自転車操業に陥り倒産間際になっているということでした。
主にどんな集客をしていたのか聞くと、FC加盟をしてLPを制作してネット広告をメインで広告から集客をしていたそうです。
その中古車販売会社はネットには詳しくない会社なので、コンサル会社に言われるがままネット広告を行なっていて、気づいた時には手遅れになっていたという状況だったそうです。
一体なぜ倒産寸前まで追い詰められたのか?詳しく話を聞いたので、ぜひこれからネット広告で集客しようとしている中古車販売会社の社長の皆さんは参考にしてほしいと思います。
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大手コンサル会社が明かさない不都合な真実とは?
何度も言いますが、集客は安定した売上を上げていくためには大切な要素です。
なので、多くの中古車販売会社は集客に力を入れよう!と考えています。
そして一番手っ取り早い方法がネット広告です。
これは間違いではないので否定はしません。
ですが、ネット広告の仕組みやデメリットなどをちゃんと理解していないと、時間とお金をかけてもうまくいかない。
そして、売上は上がっているはずなのに会社にお金が残っていない!ということになってしまいます。
相談があったこの中古車販売会社も、このネット広告の罠にかかってしまい倒産寸前まで追い詰められてしまったのです。
そこには、一部の大手コンサル会社が明かす事ない成果のカラクリがあります。
広告を出せば売上が上がる可能性は一気に広がります。
なので、広告自体は余裕があればやってもいいと思います。
この中古車販売会社は、売上が落ちてきて集客しかない!と考え、自分と同じような会社が何千万も売上が上がっている成功事例を見て、すがる思いでお願いしたそうです。
自分の会社もFC加盟して広告さえ出せば売上が回復する!そう考えたその会社の社長は、コンサル会社の指導の元LP(集客専用ホームページ)を作って広告をはじめました。
最初は5万円かけても集客できず、10万円、20万円、30万円かけたあたりから徐々に車が売れるようになってきたそうです。
もっと台数を売るにはもっと広告をかけましょう!と言われて広告費に膨大な予算をかけていくと確かに売上は上がって行ったそうです。
しかし、それは長くは続きませんでした。
それをコンサル会社に相談したら、もっと広告費を上げないとこの売上は維持できないと言われさらに予算を拡大して広告費をかけたそうです。
確かに広告で売上は上がりました。
ですが、車を売った売上で広告費を払っている状態となってしまい、気づけば、仕入れ、家賃、従業員に給料を払ったら自分の給料を取れないくらい会社にお金が残っていないことに気づいたのです。
こんなに売上が上がったのになぜ?と思った時にはもう会社にお金は残っていません。
この状況で私の友人に相談があったそうです。
私の友人では専門外なので、この状況で野瀬に相談が回ってきました。
では、なぜこの会社は売上が上がったにもかかわらず失敗したのでしょうか?
ネット広告で集客に成功して売上が上がっているのに会社にお金がなくなってしまう理由
その理由は、利益の事を考えずに売上高のみで広告運用をしてしまったからです。
売上高と利益高は別ものです。
そして、広告費は利益から支払うものです。
なので、売上が落ちている会社が先に集客にお金をかけてしまったら少なからずこのような状況になってしまいます。
簡単に説明しますが、中古車の粗利益を1台あたり20万円とします。
15万円の広告費をかけて1台しか売れなかったとしたら、利益は5万円しか残らないということになります。
単純計算ですが、150万円広告費をかけて100万円の車が10台売れました。
売上げだけ見ると1000万円ですが利益は広告費を抜くと50万円しか出ていないことになります。
これを聞いた中古車販売会社の社長は、(売上1000万円)−(広告費150万円)=(利益850万円)と考えてしまったのです。
売上で考えていけば確かにそうなのですが、この考えでいけば確実に自転車操業になってしまいます。
しかし、某大手コンサル会社はそのことには一切触れずに、とにかく広告費を上げさえすれば売上は上がると言うのです。
これが、不都合の真実のカラクリです。
ちなみに、この記事で私はWEB集客を否定するつもりは全くありません。
WEB集客は正しくやれば安定した集客ができることは私が実証済です。
ですがそれ以外に売上アップのために先に手をつけた方がいいことがある事を中古車販売会社の社長には知ってほしいのです。
倒産寸前の会社を立て直した方法
実はこの会社は、倒産寸前だったのですが多少規模を縮小しましたが、倒産を回避することができました。
友人から相談があって、そこの社長がどうしてもと言うのでとある方法をお伝えしました。
それは、現段階で集客にお金をかけることはやめて、成約率アップに集中すること。
つまり、「営業マンを育成する仕組みを」を導入して成約率のアップにシフトチェンジしたのです。
そうすれば集客数は多少落ちても成約率が上がるので売上は上がります。
そして、広告費をかけることもやめているので利益は大幅に改善できます。
この営業マンを育成する仕組みを導入することでまずは倒産回避することができました。
私がお伝えしたいことは、集客は必要ですが、それよりも、成約率を上げて売上も利益もしっかり取れる体制を作ることが先だということです。
利益がしっかりとれる体制を作ってからでも集客は遅くはありません。
成約率を単純に2倍にするだけで売上は跳ね上がります。
これは膨大な広告費をかけ続けなくてもできることです。
広告は利益がしっかり取れるようになってから考えていけば良いと思います。
もし、今WEB広告から集客をと考えている中古車販売会社の社長がいましたら、先に営業マンを育成する仕組みの導入をオススメします。
今回の会社の二の舞にならないようにWEB広告は利益を考えて運用してください。
最後までお読みいただきありがとうございました。