事前準備で、調べておくべきこと
来店予定があって、お客様情報が事前に分かっている場合、希望車の相場や特徴を詳しく調べたり、下取り車があれば大体の相場を調べたり、どういった使い方をされるのか、お客様のライフスタイルに合った最適な車はどんなものか、こういったことを色々と想定して調べておくことが、とても大事です。
準備の有無は、お客様に伝わる
事前に準備しておけば、お客様も「そんなに調べておいてくれたんですね」という印象を持ってくれます。逆に、何も調べていないと、「この営業マン、何も調べてないじゃない」というマイナスの印象になることもあります。
だから、お客様へ伝わる熱意や丁寧さ、真面目さ、そういった取り組む姿勢が、事前準備を通して垣間見えてしまうんですよね。これが、実は一番重要なポイントかもしれません。同じ提案内容だったとしても、準備してきたかどうかで、お客様の受け取り方はまったく変わります。
「〇〇さんのお客さん」問題
これを、営業マン個人の意識に任せてしまうと、うまくいく人とそうでない人の差が、そのまま出てしまいます。だからうちの会社では、今の車の不満や不便さを深掘りするヒアリングと同じように、朝礼と終礼を行っていて、その時に、来店予定があるなら、どういうお客様で、事前準備はできているのかどうかを、一件一件確認していました。
よくある車販売店だと、「〇〇さんのお客さん」という感じで、その営業マンしか把握していない状態になりがちです。
他の営業マンや店長は、来店予定や進捗状況をまったく把握していない。これだと、アドバイスのしようがありません。すべてが事後報告になってしまいます。準備は全くできていなくて、あとの祭りなんですよね。
だから、朝礼と終礼で、情報をオープンにして共有するようにしていました。
朝礼・終礼での確認は、単なる進捗チェックではありません。準備が甘い案件があれば、その場で先輩や店長が「この点も調べておいた方がいい」とアドバイスできる場でもあります。
一人で抱え込んで、当日いきなり本番を迎えるのと、事前に周りの目が入った状態で本番を迎えるのとでは、商談の質そのものが変わってきます。
もう一つ効果があったのは、営業マン自身の意識の変化です。毎朝、来店予定について報告しなければならないと分かっていると、自然と前日のうちに準備をしておこうという意識が働くようになります。
仕組みがあることで、意識そのものも後から育っていく。この順番も、経営者として覚えておく価値があると思います。
経営者として、事前準備を「見える化」する
事前準備の質は、営業マン個人の意識の高さに左右される、と思われがちです。でも、実際には、その準備状況を店長や周りが把握できる仕組みがあるかどうかの問題です。
情報が個人の頭の中にしかない状態だと、準備不足に気づいても、周りは声をかけようがありません。
でも、朝礼や終礼で毎回確認する場があれば、「この案件、準備は大丈夫か?」と、店長や先輩が声をかけられます。準備不足を、本番の商談で初めて露呈させるのではなく、その前の段階で防げるようになるんです。
事前準備を、営業マン個人の熱意任せにせず、会社として確認する場を用意する。この仕組みがあるかどうかが、商談の成約率を大きく左右していると感じています。
「準備してきたかどうか」は、お客様には言葉にしなくても伝わります。だからこそ、営業マン個人の頑張りに期待するのではなく、準備が当たり前に行われる場を、会社として用意しておくことが大切です。
私自身、この朝礼・終礼の仕組みを続けたことで、成約率が営業マン個人ではなく会社の仕組みで決まるという実感を、日々の運用の中でも持てるようになりました。
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