「集客」を語る前に、あなたの展示車は本当に「売れる商品」になっていますか?

車を磨け ピカピカに磨け 商品力を強化しろ

こんにちは、野瀬貴士です。

17年間の中古車販売店経営と現在のコンサルタント活動を通じて、数多くの中古車販売店を見てきました。

今日はハッキリ言います。

「集客がうまくいかない」「売上が上がらない」と悩んでいる経営者の方々へ。

その悩み、的外れかもしれません。

売れない本当の理由は「商品力」にある

毎月のように新しいクライアントの販売店を訪問しますが、そこで目にする光景に驚くことがあります。

  • 洗車されていない汚れた車体
  • 放置されたキズや凹み
  • すり切れたタイヤ
  • はがれたプライスボード
  • 車内に残るゴミや異臭
  • 展示場に張り巡らされた蜘蛛の巣
  • 無秩序に並べられた在庫車

そして、そんな状態の車を販売している経営者が口にするのは…

「SNSで効果的な集客方法はありますか?」「いい広告代理店を紹介してください」「新しいフランチャイズに乗り換えるべきでしょうか?」

論外です。

「洗車する人がいない」 「仕上げる人がいない」 「人手が足りない」 「時間がない」

これらは全て言い訳にすぎません。

あなたが扱っている商品が良くなければ、どんなに優れた集客方法を試しても、売れるわけがありません。

それどころか、ようやく来店したお客様は「写真と実物が違う」と失望し、二度と戻ってこないでしょう。

なぜ「商品力」が重要なのか

私が17年間中古車販売店を経営し、年間粗利1億円超え(7年連続)、平均成約率70%を実現できた理由。

それは、「お客様が欲しいと思える商品」を用意していたからです。

お客様は車を「見た目」で判断します。

外装のピカピカ感、内装の清潔さ、タイヤの状態、細部の仕上げ…これらが「この店は信頼できる」「この車は大切に扱われてきた」という印象を与えます。

ちなみに私のお店では、車内のクリーニングは歯ブラシを使って細部にわたって磨き上げ、1台あたり3時間~5時間かけて新車同等くらいに仕上げていました。

集客の前にやるべきこと

ネット広告やSNSでの集客戦略やホームページの改善を考える前に、まずやるべきことは明確です。

自社の商品である中古車をビカビカに磨き上げること。

  • 車体の洗車と磨き上げ
  • キズ・凹みの修復
  • タイヤ交換(残り溝が少ない場合)
  • 内装の徹底清掃
  • エンジンルームの清掃
  • 展示場の整理整頓

これらを徹底することで、来店客の印象は劇的に変わります。

質の悪いものを良く見せようとするな

「時間がない」「人手が足りない」と言いながら、質の悪い商品を何とかして売ろうとする。

そんなビジネスが長続きするはずがありません。

私がコンサルティングを行う際、最初に取り組むのは「商品力の強化」です。

なぜなら、良い商品は自ら語るからです。

良い商品は「売る」必要がなく、お客様が「買いたい」と思うものになります。

成功事例:Aショップの場合

私のクライアントであるA社長。

彼の店舗も最初は「売れない」「利益が出ない」と悩んでいました。

最初に私が提案したのは、全ての在庫車の「商品力強化」です。

  • 洗車担当を1名増員
  • 仕上げ工程のマニュアル化
  • 展示基準の明確化(キズ、汚れのある車は展示しない)

結果、来店客の反応が劇的に変わりました。

「写真以上にきれいですね」 「こんなに丁寧に扱われている車なら安心です」

成約率は35%から68%に向上。値引き交渉も減少し、利益率は2.6倍になりました。

集客数は変わらなくても、「質」が変われば結果は変わるのです。

明日からできること

  1. 全在庫の状態チェック(外内装の状態・装備品動作確認)
  2. 洗車・清掃の徹底(外装だけでなく内装も)
  3. 明らかな不具合のある車両は展示しない決断
  4. 展示場の環境整備(車両配置、清掃)
  5. 仕上げ基準の作成と徹底

まとめ:本質から目をそらさない

「集客」「販促」「広告」…

これらは全て、良い商品があって初めて効果を発揮するものです。

中古車業界で17年生き残り、社員わずか5人で毎年億超えの粗利を達成できたのは、この「当たり前」を徹底したからにほかなりません。

あなたの販売店の商品力はいかがでしょうか?

明日、お客様があなたの展示場を訪れたとき、「この店で買いたい」と思える環境になっていますか?

集客の悩みを解決する第一歩は、案外シンプルなところにあるのかもしれません。

タイトルとURLをコピーしました